EBの特徴と原理
EB装置の特徴
1.環境にやさしい、クリーンな装置
コンバーティング分野で、VOC(揮発性有機化合物)フリーなコーティング処理が可能です。
2.高エネルギーで、さまざまな新製品開発に利用可能
UV(紫外線)、加熱プロセスに比べ、高いエネルギーで瞬時に処理を完了します。
3.安全でコンパクト、取り扱いも簡単な装置
セルフシールド構造でエックス線を安全に遮蔽。放射線取扱主任者資格が不要で、簡単な届出だけで利用できます。
4.ランニングコストが小さく、メンテナンスも簡単
電力を効率的に利用します。消耗部品も安価で、交換も容易です。
EB発生原理と装置の構造
EB装置は照射部、電源部、制御部などからなっています。
照射部はEBを発生する部分です。真空チャンバー内のフィラメントで生じた熱電子を、グリッドによって引き出し、さらにウインドウとの間にかけられた高電圧(80~300kV)によって、電子を一気に加速します。加速された電子は電子流となり、窓箔(薄い金属箔)を通過して、大気側に飛び出します。二次的に発生するエックス線はセルフシールド構造によって遮蔽され、作業環境には漏洩しないよう安全が確保されています。
電源部には電子を加速するための高電圧電源、フィラメント電源などが納められています。制御盤には制御システム、各種モニターなどが納められています。
<EB装置の概略>